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“隠れビッチ”──タイトルのイメージ以上に深い物語を大後寿々花はどう演じたか?

#REVIEW
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共演者たちと顔合わせを重ねてつかんだキャラクター像

私は佐久間由衣ちゃんが演じるヒロイン・ひろみのルームメイト・彩の役で出演しています。彩はシェアハウスでひろみたちと3人で暮らしていて、自分が思い描く理想の人生像が特に強く、そこに向かって一生懸命頑張るような女の子です。

この作品を知った時の第一印象は、とにかくタイトルが衝撃的だったこと。「“隠れビッチ”とは何ぞや?」って思いながら作品に入ったのですが、台本を読んでいくにつれて、女の子が他人に見せない深い悩みや問題を思った以上にクローズアップしている作品だと気づきました。

最初に台本を読んだ時は、ヒロインのひろみと佐久間由衣ちゃんがなかなか結びつきづらく、彼女の周りにいるのがどういう人たちなのかイメージに困りましたね。それでも現場で共演者たちと顔合わせを重ねていくうちに、ひろみがけっこう振り切れたキャラクターになっていて、そんなひろみと一緒にいてもぶれない子を演じようという意識が芽生えました。

三木康一郎監督の一言で振り切った演技ができた

最初に作品に入る際に三木康一郎監督と話し合う機会があったのですが、作品の話がまったく出ずプライベートな話題ばかり(笑)。それでも最後に「僕は現場に出ないと分からないタイプで、撮影中にモニターを見ながら言う内容が変わるかもしれないけど、まあ現場でやりましょう」と言われ、顔合わせや本読みでガチガチになってしまう私にとっては、現場で見てくれるという監督の考えに逆に安心できました。

ひろみと彩が喧嘩するシーンでは「喧嘩しているふうに見せるのではなく、お互い本気でやらないと撮影が終わらないからね」と言われ、喧嘩を演じる上での戸惑いを取り除いてもらえたので感謝しています。

思い悩んだ時の癒し。そして演技へのこだわり

私には小学生の頃から飼っている猫やチワワがいて、何かで思い悩んだ時はその子たちとひたすら触れ合います。恥ずかしい(笑)。でもその子たちも、私が何か悩んだり悲しいことがあると察してくれるんですよ。ゴロゴロ言いながら寄り添ってくれたり涙をなめてくれたり…そうした動物の枠を超えたコミュニケーションが最大の癒しとなっています。

演じる上で心がけているのは、あまり頭で考えすぎないこと。台詞は家で覚えておきますが、現場で他の役者さんとコミュニケーションすることで雰囲気が変わることもあるし、台詞が変わることもある。そうしたちょっとした変化を大切にする方がいいと思っています。

監督や周りの人に「ここ、どう思う?」「この役について考えてきて」と言われたら別ですが、基本的には深く考えすぎず、現場でやってみて新しいものが生まれたり生まれないことを楽しみたいですね。

(俳優 大後寿々花)

movie info

作品名
『“隠れビッチ”やってました。』(2019年)
監督
三木康一郎
出演
佐久間由衣/村上虹郎
公式サイト
http://kakurebitch.jp/
2019年12月6日(金)ロードショー

© 2019『“隠れビッチ”やってました。』フィルムパートナーズ/光文社

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