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世界中に読み継がれる壮大な冒険物語はこうして生まれた──主演2人が語る、トールキンを支えた愛と友情

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想像力豊かな世界が作られていく過程をトールキンの視点で体験

これまでトールキンについて彼の作品以外何も知らなかったけど、脚本を読むことによって、彼の人生における経験や出会いが作品に消化していく様を見ることができた。それは、創造的で想像力豊かな世界が作られていく過程を、トールキン自身の視点で一緒に体験することでもあったんだ。

両親を亡くしたトールキンは養護施設のような所へ行き、そこで通い始めた学校で仲間と友情を育む。出会った頃はぶつかり合っていたけど、のちに彼らは生涯の友となる。また彼はエディスとも出会い、出会った瞬間に恋をして「生涯を共にしたい」と思う──。

トールキンが進学したキング・エドワード校は上流階級の子が通う学校で、トールキンと違って金持ちの家の息子ばかり。だから最初は全然馴染めなかったらしい。でも、そうした育ちの違いを理由にいじめようとした3人を言葉や文学への知識と愛で感心させ、“ティー・クラブ・バロヴィアン・ソサエティ(T.C.B.S.)”を4人で結成。

トールキンは生涯を通じて文学や芸術など様々なクラブに所属し、人生について人々と語り合った。その中でもT.C.B.S.は芸術で世界を変えようと結成したクラブ。そこでの出会いが、彼の想像する世界を広げ、作品にするきっかけになったんだよ。

伝説的作家のトールキンを演じることは恐ろしかったよ。『アバウト・ア・ボーイ』の撮影中に監督からもらった『ホビット』を読んで以来のファンなんだから。もちろん『指輪物語』も大好きさ。トールキンを演じるにあたっては、脚本に彼のことが詳しく書かれていたけど、自分でもかなり研究したよ。その中で、彼がいかに言葉を愛し、あの世界や登場人物がいかに作られたかを知ったんだ。

あとは仲間であるT.C.B.S.のメンバーとの交流やエディスとの物語といった、最高のストーリーと関係性を築くだけ。特に、トールキンが終生愛し続けたエディスとのロマンスは本作の軸となっているよ。

(俳優 ニコラス・ホルト)

トールキンとエディスは互いを同じだけ必要とし、補い合っていた

ニコラス・ホルトと私は同じ業界にいて、見ず知らずの相手じゃなかったけど競演するのは初めて。出会った瞬間に人生を共にする予感を感じさせる──そんな相手を互いに演じることになったの。そうした関係性は、何年も存在は知っていたけどたまたま交流がなかった、トールキンとエディスの実際の関係に似てると思ったわ。

2人の関係を考えるにあたって、孤児同士という共通点は重要よね。本作で初めて知ったことだけど、2人は“男性と陰で支える女性”といった関係ではなく、互いを同じだけ必要とし補い合っていたの。

エディスには強い自立心と音楽への愛があり、だからトールキンの人生の光になれたし、独立した強い女性であり続けることができた。つまり、自分の生き方をしつつ、それが相手の人生の一部でもあったの。そんなエディスに私は強く刺激を受けたわ。

エディスはトールキンの物語に魔法を与える存在だけど、とても地に足がついている。2人には永遠の愛と運命を感じざるを得ないわね。戦争中も2人は寄り添い続け、トールキンはエディスの元へ戻って4人の子供を授かる──。まるで映画のために作ったラブストーリーみたいだけど、実話なの。とても美しい話だわ。

(女優 リリー・コリンズ)

movie info

作品名
『トールキン 旅のはじまり』(2019年)
監督
ドメ・カルコスキ
出演
ニコラス・ホルト/リリー・コリンズ
公式サイト
http://www.foxmovies-jp.com/tolkienmovie/
2019年8月30日(金)ロードショー

©2019 Twentieth Century Fox

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