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今度はナチスが恐竜に乗って人類を攻める!監督自ら明かす、荒唐無稽なアイデアと作品づくりの秘訣は?

#REVIEW
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ありとあらゆる意外性を組み合わせた、非典型的なヒーロー物語

作品のインスピレーションは日常から受けることが多いかな。特にサウナでアイデアが生まれることが多く、前作の『アイアン・スカイ』もサウナに入っている時の友人との会話を基に作ったんだ。これはクレイジーな話だけど面白い映画になるぞ!ってね。

今回の作品は、インターネットやYouTubeからいろいろな情報を得た上で物語を構成したんだ。生き生きとした色彩豊かな世界観を求めて、『インディ・ジョーンズ』『ジュラシック・パーク』『キング・コング』などのアドベンチャー映画も参考にしたよ。前作がちょっとダークで硬い質感の映画だったぶん、今度は生命感を感じられる映画にしたかったから。

メインキャラクターを描く上で意識したのは、よく見る伝統的なヒーロー像とは違って、リアルで身近な存在として目の前の問題を解決していくという、非典型的なヒーロー像であること。

彼ら自身が望んで旅に出るのではなく、状況に強いられて旅に出ざるをえないというシチュエーションだとかね。それでも多くのトラブルに見舞われながら、自身や仲間のスキルで乗り越えていくことで、彼ら自身がどんどん変わっていく。そんな意外性のあるキャラクターを、“意外性のある状況”において“意外性のある選択”をさせることを意識しながら作り上げていったんだ。

またこの作品はそうしたキャラクターの成長物語であり、母と娘の物語でもある。前作の主人公だった母と娘の間で衝突が生まれ、娘が自らのアイデンティティを築き上げて時代を切り開いていく──母から娘へ、世代から世代へバトンが受け継がれていく物語にしたかったんだ。

クラウドファンディングでファンを巻き込んだ作品づくり

クラウドファンディングに協力してくれた人はエキストラとして映画に出演でき、さらに金額によって役柄のランクが変わるという取り組みをしていたんだ。

月面基地の住人、エイリアンの手下、恐竜に食べられる人…というふうにね。撮影地のベルギーに世界中から多くのファンが集まり、自分の出番を待っていた。映画作りに協力してくれる彼らの熱意には感動したよ。

クラウドファンディングを行うにあたっては、常にファンのことを考えたんだ。会社を立ち上げた時に出資を募ったり、脚本を読んでもらった感想をストーリーに反映させたり、エキストラとして参加してもらったりね。さらに編集段階で何度かファンの人に見てもらい、その声を活かしながら製作していったよ。

ここまでファンの人に参加してもらったクラウドファンディングは個人的にも初めてだったし、映画史上最も大きなクラウドファンディングなんじゃないかな。

今回の主人公たちは新たなキャラクターなので、この作品を見ただけでも十分楽しめると思う。もちろん前作からのキャラクターも登場し、前作からのつながりを楽しめるようになっている。とにかくオープンに楽しんでほしいね。

(映画監督 ティモ・ヴオレンソラ)

movie info

作品名
『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』(2019年)
監督
ティモ・ヴオレンソラ
出演
ララ・ロッシ/ウラジミール・ブルラコフ
公式サイト
http://ironsky-gyakushu.jp/
2019年7月12日(金)ロードショー

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