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大学アカペラ部の卒業メンバーが奇跡の集結!大ヒット青春音楽コメディ・シリーズがついに完結

#REVIEW
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パワフルでポップなミュージカルシーン

この作品は、大学女子アカペラ部“バーデン・ベラーズ”の青春を描いた人気シリーズの第3弾にして最終章。アカペラ部のメンバーたちが大学を卒業し社会人になるのですが、彼女たちはみんな濃い面々で、ちゃんと社会に適応できるか怪しい人ばかり。

案の定、現実の辛酸をなめることになった折に、米軍慰問団による海外ツアーが持ち上がり、ベラーズを再結成して参加しよう!と奮闘するストーリー。とにかく見ている間ずっとアガる作品です。

ミュージカル・コメディという言い方が最もふさわしい内容ですが、いわゆるクラシカルなミュージカルとは違って、既製曲をふんだんに使った「ジュークボックス・ミュージカル」の最新型です。そこで重要になる楽曲が、今回もまた素晴らしい!

教会音楽として“お上品”なイメージのあるアカペラを、ハイパーに進化させたのが『ピッチ・パーフェクト』シリーズ。無伴奏で何でもやってしまう音楽、というアカペラの特質がよく分かります。

誰しもが一度は聴いたことのあるようなヒット曲をアカペラで歌い、バックトラックは“ヒューマンビートボックス”でパフォーマンスしてきたのですが、最終章=集大成ということもあって今回は楽器演奏も加わるのです。けっこう禁じ手と言えなくもないのですが、そのおかげでサウンド・プロダクションもゴージャスになり、音圧を上げて騒ごう!というお祭り的なノリが高まっていく。このシリーズのファンはもちろん、今回初めて見る人も確実に前2作を見たくなる内容に仕上がっていますよ。

(映画ライター 森直人)

キャストとキャラクターの成長に感動

今回の完結編を見終えて気づいたのが、実は『ピッチ・パーフェクト』シリーズは感動作ということ。大学女子アカペラ部“バーデン・ベラーズ”のメンバーによるアカペラ・パフォーマンスが爽快な見どころで、下ネタがどんどん炸裂するガールズトークのドタバタ感が面白かったはずなのに、最終章のラストを見た瞬間、涙がホロリとこぼれてしまいました…。

もともとこのシリーズは、本格的なアカペラ・パフォーマンスを演じるために、過去の実績ではなく実力重視のオーディションでキャストを選びました。つまり、当時は世間一般では“まだまだこれから”という女優たちが選ばれ、第1作のヒットによって『ピッチ・パーフェクト』が彼女たちにとって出世作になったわけです。

このシリーズで陽の目を見て成長を遂げた女優たちの姿が、今回ベラーズのメンバーがラストステージで魅せるパフォーマンスと重なり、グッとくるものがあります。まるで彼女たちの成長を見守る親のような気持ちでしみじみ見てしまいました。

キャストもキャラクターもシリーズから“卒業”を迎えると同時に、彼女たちにとってのネクスト・ステージを予感させ、双方向から「彼女たちに幸多かれ」と願いたくなることでしょう。

(映画コメンテイター 八雲ふみね)

movie info

作品名
『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』(2017年)
監督
トリッシュ・シー
出演
アナ・ケンドリック/レベル・ウィルソン
公式サイト
http://pitchperfect-last.jp/
2018年10月19日(金)ロードショー

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