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13歳に成長したアンが経験する初めてのときめき…名作児童文学『赤毛のアン』の映画化3部作の第2部

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名作小説の魅力を忠実に映画化

この作品は、今年で出版110周年を迎えるモンゴメリの児童文学『赤毛のアン』を忠実に映画化した3部作の第2部にあたります。『赤毛のアン』シリーズは講談社文庫の完訳クラシックだと全10冊あるのですが、今回の映画3部作は最初の『赤毛のアン』1冊だけを再現。

『赤毛のアン 初恋』でも、ケーキを焼く際にバニラエッセンスと間違って薬を入れてしまったり、ボートに乗って死体のお芝居をしているとそのまま水の上を流されてしまうとか、アンの数々の失敗エピソードがじっくり描かれています。

主人公アンを演じているのは、元々ミュージカルに出演したこともある子役のエラ・バレンタイン。赤毛で目もクリッとしていて、想像力豊かでロマンティックなものが大好きで感情表現がストレートというアンそのもの。

他にも、厳格な養父母や美少女のダイアナら仲間たちも、俳優が原作のイメージにピッタリです。また、自然豊かなカナダのオンタリオで撮影して、原作の舞台となるプリンス・エドワード島をそっくりに再現し、原作を読んだ人のイメージに沿った仕上がりとなっています。

今回の『赤毛のアン 初恋』は、身寄りのないアンが養子として引き取られる第1部『赤毛のアン』と、成長したアンがグリーン・ゲイブルズを離れる第3部『赤毛のアン 卒業』の中間にあたり、とても幸せなアンの生活が描かれています。これから原作を読むという人にとって決してハードルは高くないし、お子さんと一緒に日本語吹替版で親しんでいこうという方にもオススメですよ。

(映画ライター 大山くまお)

“少女から大人へ”揺れる13歳の心を瑞々しく描く

孤児院で育った少女が手違いから養子に迎えられるエピソードからスタートする『赤毛のアン』。愛を知らずに育ったアンは、いろいろなことに対して好奇心旺盛で、自分をしっかり持っていて、人によっては気が強いおてんば少女に見えるかもしれません。

そんな彼女が初めて愛を知り、友達も出来て成長していく…そうした物語の中でも一番素敵な恋愛パートを描いたのが今回の映画化第2部『赤毛のアン 初恋』です。

特に注目してほしいのは、ストーリーの素晴らしさ。アンの成長や彼女を導く大人たちの姿に、「子供を押さえつけてはいけない」という原作者モンゴメリのスピリットが詰まっています。一人の人間が成長していく過程に、こんなにも素晴らしい出来事が詰まっているんだ…と教えられることでしょう。

今回の映画3部作はモンゴメリの孫娘が製作総指揮を務めていることもあって、とても原作に忠実。その忠実さはキャスティングについても然り。アン役のエラ・バレンタインは特に、アンを演じるのは彼女しかいない!と思えるような躍動的な演技を見せ、少女から乙女になっていく美しい感情とたたずまいを見せてくれる。

一方、彼女が意識する男の子ギルバートもアンのことが気になり、まるで『小さな恋のメロディ』のような幼い恋が描かれていきます。映画3部作すべてを見てほしいですが、もちろん今回の第2部から見ても大丈夫。きっと最終章も見たくなるはず。ぜひ家族で見ていただきたいですね。

(映画パーソナリティー 伊藤さとり)

movie info

作品名
『赤毛のアン 初恋』(2017年)
監督
ジョン・ケント・ハリソン
出演
エラ・バレンタイン/サラ・ボッツフォード
公式サイト
http://anne-movie.jp/
2018年10月5日(金)ロードショー

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